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「The horses」から、馬たちのいる草原へ

11 時間前
読了時間: 4分

Kano.NのCreative Voyage

LAB STORIES|創造航海の記録

今年のはじめ、元麻布ラボでひとつの展覧会がひらかれました。

Kano.N Solo Exhibition “The horses”


Kano.Nさんが、4年ほど描きつくり続けてきた馬をモチーフにした作品を展示した個展です。

始まりにあったのは、とてもシンプルなこと。


馬が好き。描きたい。


描いたり、つくったりしているうちに、Kanoさんのお馬さん愛にあふれた作品が、いつの間にかたくさん生まれていました。


それで、ある日ふと聞いてみました。

「ねぇ、このお馬さん愛、展示してみない?」

Kanoさんから返ってきた最初の答えは、即答で

「ヤダ! 絶対ヤダ!」

でした。とっても大きな声ではっきりとそう伝えてくれました。

理由を聞くと、

「アイデア、真似されるのヤダから!」

そこからKanoさんが、なぜ自分の作品を展覧会というかたちでひらいてみようと思うようになったのか。

そのお話は、また別のLAB STORYで。


今回は、この展覧会から生まれた、もうひとつの出来事についてご紹介します。


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描く、つくる。その先に

作品を選ぶ。

どこに、どう展示するか考える。

キャプションを考える。

どう見てもらいたいか、一つひとつ考えながら展示していく。

現代アートギャラリーのギャラリストでもあるクルーのYukoと相談しながら、アーティストKanoさんの意向に沿って、個展の準備は進んでいきました。

そして会期中。


Kanoさん自身がデザインしたTシャツを展示していたところ、

「これ、欲しいです」

という声が上がりました。

そこで、会期中に注文を受け、予約販売することに。

制作はすべて手作業です。

Kanoさんがシルクスクリーンを使い、一枚ずつ、自分の手で刷りあげました。

同じ版から刷っても、インクののり方やかすれ方は少しずつ違います。

一枚、一枚、Kanoさんの手から生まれたTシャツです。

手に取ってくださった皆さま、本当にありがとうございました。



Tシャツの売上から材料費を差し引いて残った利益は、

10,450円。

さて、このお金をどうしよう。

その行き先も、Kanoさん自身が考えました。

「馬が好き」から始まった個展の先でKanoさんが選んだのは、引退した馬たちが草原でのびのびと暮らせる環境づくりに取り組む、NPO法人ホーストラストへの寄付でした。



寄付も、自分の手で。

PCの画面を開き、Kanoさん自身がクリックして、10,450円を届けました。


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「つくる」の、その先へ


作品をつくる。

誰かに見てもらう。

「欲しい」と言ってくれる人が現れる。

自分の手でもう一度つくる。

そこから生まれたお金の行き先を、自分で考える。

そして、自分が大切だと思うものへ手渡していく。

Kanoさんの「馬が好き」から始まったものが、いくつもの思いがけない出来事と選択を経て、本当に馬たちのいる場所までつながっていきました。


MIRO ART LABでは、こんなふうに、小さいひとの心が動いたところから始まるプロセスを Creative Voyage|創造航海 と呼んでいます。


最初から、目的地が決まっているわけではありません。

やってみる。誰かに見せてみる。思いがけないことが起きる。人やものとつながる。考える。そして、また自分で次を選ぶ。


今回も、最初から「展覧会をして、Tシャツを販売して、その利益を馬のために寄付しよう」という計画があったわけではありません。

ひとつ動くたびに、次の出来事が起きました。

そして、そのたびにKanoさんが考え、選んでいきました。


アートには、表現することから、人や地域、社会との関わりへとひらいていく Social Art Practice / Socially Engaged Art と呼ばれる実践があります。


ひとりの「好き」や「やってみたい」から始まったものが、どこまで、どんなふうにつながっていくのか。

私たちは、そんな予測できないCreative Voyageを、これからも小さいひとたちと一緒に楽しんでいきたいと思っています。


そして、Kanoさんの航海も、まだ途中。

いまはまた、別の作品づくりに夢中なのだそうです。


Tシャツの続きは、いったんお休み。

それもまた、Kanoさんの航海。


次に風が吹いたとき、どちらへ舵を切るのでしょう。

私たちも、楽しみにしています。


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